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九州FA技術セミナー第1回を開催いたしました
2011-10-13
セミナー講師:(株)オムロン 山下 勲殿
セミナー内容:「見える化」によるデータを活用した省エネ推進


【レビュー】
ISOに新たな規格が発行された。
ISO50001「エネルギーマネージメントシステム」 ※2011/6/15施行

現在一般的に知られる「環境マネージメントシステム」であるISO14001との違いは
「エネルギー効率改善に特化した規格」という事である。

ISO14001はルールを正しく適用しているかなどの適合性が重視されているのに対し、
ISO50001は改善度合いの裏付け(データ)が重視されている。
※ISO14001は改善の度合いや目標達成度は必須ではなかった。

EnMS(エネルギーマネージメントシステム)とは
・エネルギーレビュー
・エネルギーベースライン
・エネルギーパフォーマンスインディケーターレビュー
の3つで構成されており、エネルギーパフォーマンス向上のための活動である。

省エネ活動のルーティンとしては以下の通りである。
・計測
・収集
・分析

計測するポイントとしては以下の4点を消費起源の分類として考える。
・動力
・動力補機
・照明/コンセント
・空調

生産現場で省エネのための運用改善を行うためには
「生産装置の「待機」や「停止電力」を削減する事、共有する施設装置の「効率」を
最大化する事」となる。



【レポート】
参加されたユーザーは省エネ意識の高い管理者・省エネに興味がある担当者・
省エネを用いて新たな一手を検討されるユーザーが参加されていました。

セミナーの流れとしては「省エネに対する新たな規格の紹介」にはじまり
「新たな規格を元に省エネの機運が高まっている」旨をデータにて説明、
そして講師が所属しているオムロン株式会社の自社工場による導入事例を用いて
省エネ活動の説明が行われた。

オムロン株式会社の工場では投資による回収期限を1.5年と設定し、5つある
工場すべてにおいて1.5年以内を達成した。

省エネ活動において問題となる推進力維持については通常省エネ関連を担当する
総務課だけに働きかけるのではなく、省エネについて担当する「役員」「現場担当者」
を含めて連動しながら活動する事で推進力を失わずに実行できたとの事。
※総務だけに働きかけていた期間は推進力を失い、一度頓挫している。

まず使用エネルギーを「見える化」する。今までデマンドなどで大きく把握していた
ものを建屋ごとに分類し、その後に各設備ごとに細分化した。

その細分化したなかで電力使用において「一番影響している要素」を優先的に
つぶしていく事が省エネ活動において重要だと説明された。

例を挙げると土日に稼働していない工場において生産稼働していないにもかかわらず
電力使用量は稼働日の半分以上あり、その理由は空調とコンプレッサーが稼働して
いたためであった。空調は各部屋ごとに振り分けられていた配管を必要なところは
そのままに、統合できる箇所のみを統合する事で省エネを図っている。コンプレッサー
については台数制御をいれていたものの経年劣化による設定のズレなどを修正、
土日の稼働状況に合わせて新たな設定を加えることで削減したとの事。

エネルギー削減&コスト低減の進め方において重要なプロセスとしては
「データの計測」→「削減余地の抽出」→「削減策の検討」→「削減の実施」→
「効果の確認」というPDCAサイクルを継続して回していく事が重要との事。

最後に上記経緯を経て構築した省エネノウハウを省エネコンサルテーションとして
オムロンがビジネスしている旨を説明いただき、セミナーは終了。

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