2012年2月10日(金)に九州FA技術セミナー第3回目を開催いたしました。
今回は「海外輸出で失敗しない規格対応制御盤の基礎技術」というテーマで、
グローバルでトップシェアをもつシーメンスにご説明いただきました。
1)UL規格の概要
・UL規格の制定範囲
・IEC規格とUL規格の世界での適応分布と比較
・欧州と北米規格の違い
・UL関連の組織図
・NEC(National Electrical Code)2011およびNFPA 70について
・リスクアセスメントについて
2)配電ネットワークについて
・ANSI C84.1で指定されている
・必要な接地回路と配線
3)分岐回路とフィーダー回路で要求されることついて
・フィーダー回路とは
分岐回路の保護機器の供給側全てのデバイスと配線
・分岐回路とは
負荷から見て最初の保護機器以下の全てのデバイスと配線
4)電源回路で要求されることについて
・電源回路遮断として使用可能な機器(規格NO.)
・UL489とUL1077の違い
・インターロック手段 UL508AとNFPA79
・装置接地保護ボンディング回路
5)モータ分岐回路について
・UL508Aで要求される単独モータ回路と複数モータ回路
・自己保護形コンビネーションモータコントローラTypeE/Fとは
6)非モータ負荷の分岐回路への適合について
・ヒーター負荷(48A以下に小分けなど)
・その他の非モータ負荷の保護(UL508A 31.7)
・ソフトスタータ、インバータへの対応
7)制御回路について
・UL508Aで定義される制御回路とは
・Class 2(特別な承認を受けた制御回路)とは
・低電圧省エネ回路とは
8)制御盤に必要なマーキングについて
・電気的データ
・制御盤のSCCR値の表示(短絡電流定格)など
9)SCCRの要求事項について
・SCCRの決定手順
・SCCRを大きくする方法
今回、サブタイトルを「UL対応制御盤で北米輸出案件の獲得へ」とした様に、グローバル規格のIECよりULは要求事項が多く、厳しいということが理解できました。
通常2日程度要する内容を2時間に凝縮した内容でしたが、
ULの要求事項に対応することにより、グローバルに対応できる制御盤の設計についてご理解いただけたかと思います。
セミナー終了後は、個別にご相談されるお客様もいらっしゃる程、盛況なセミナーとなりました。
国内設備投資が少ない中、どの企業もグローバル展開を求めらていることを実際に感じることができました。
UL規格対応の制御盤のイメージ